猫山猫太のブログ

猫山猫太のつれづれ日記

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ギャンブル依存症のこと

猫山猫太です。

Eテレ「ハートネットテレビ」でギャンブル依存症
の番組がやっており、見ている。

思えば、うちは父母二人ともギャンブル依存症だった。
でもなんか不思議で二人いっぺんにギャンブルにはまることは
なかった。母の話によると猫太が生まれた頃、父はパチンコばかり
やってた。やがて小学生の頃母がパチンコをするようになり、
その頃は父はパチンコはやっていなかった。

母のパチンコ依存はひどく、子供の頃お年玉やアルバイトでためたお金などを
盗まれたりしてた。なんで、こんなにひどいことをするのだろうと
生まれて来た環境を恨めしく思ったものだ。

特に母のギャンブル依存がひどかったので、まったくお金は貯まらず
その日暮らしの生活をしているように見えたが、不幸中の幸いで
借金をしてまでやることはなかったので、ほんとにそこだけが救いだった。
テレビの依存症患者さんたちは数百万、数千万の借金をしてもなおらない
どころか、さらに泥沼化しているようだ。

子供ながらになんでうちはいつもお金がないし、ご飯がないのだろうと
悲しかった。
学用品もきちんと買えないようなひどい有り様だった。

けれど、大人になって気がついた。

ああ、この人たちは学習能力がないのだ。
目先の欲求に抗えないのだ。
だから、いつも同じ失敗をしているし、
このスパイラルから抜け出せない。
その上ギャンブル依存症になってしまい
お金はパチンコ台に吸い込まれていった。

大人になって、結婚したあと、今度は父が
パチンコ依存になってしまい、金を無心するように
なった時期があった。

猫太はここで絶対にお金を渡してはいけないと思ったので
絶対に渡さないようにした。

父と母が交互にギャンブル依存する状況をどうしたらいいものか
と考えるようになった。

そこで、金銭管理の方法をない頭振り絞って編み出した。

それは、父と母の通帳を猫太が管理するというもの。

年金からその日暮らしでお金を使い切られてしまったら
たまらない。かといって、お金はこちらから提供することは
正解ではない。そんな訳でお金の流れを全部整理した。

  • 公共料金、年金はすべて年金口座から引き落としにする
  • おのおの使うお金(おこづかいや食費)は別途管理
  • 年金振り込み後のお金は別口座へ毎月1回づつ落ちるように設定

最初は父も母も自分の口座が管理されることをカンカンになって怒っていた。
なんなら、猫太がお金を使っているのだと意味不明な言いがかりまでつけられたが
ここでおれてはいけない。お金の管理ができない人たちに自分でやれよって言う方が
よっぽど難しいし、至難の技だ。

ここにくるまで相当大変だったのだが、猫太の方でお金の流れをきちんと
把握し、使えるお金と使ってはいけないお金(固定費用)がしっかり別れ
かなり少ない年金とパートのお金でも貯金できるまでになった。

ここまで、生活再建もできるようになった頃、母のギャンブル依存が
なくなってきた。何十年も苦しんできたが、やっとだ。

たぶんだが、改善した原因は祖母がすみ始めたことが大きいような気がする。
自分の実母である祖母と父と3人暮らしになったことで祖母の世話をするように
なり、時間がつぶれるようになったのではないかとおもう。

相変わらず、父の方はまだたまに競艇いったりしているようだが、借金するほどで
なければ目をつぶっておこうと思う。

我が家は依存症施設などに世話になることもなく、すこしづつ【卒業】
できたような気がするが、これってもしかするとすごいことなのかもしれないな。と
テレビを見てて思い始めた。やめたくてもやめられないほど依存症状が強いものから
すこしづつ離れていくことができたのだから。

65才を過ぎて、母はなんの因果か近所のパチンコ屋さんのお掃除に行っている。
近所のおばちゃんたちとチームでフロアの掃除を1日2時間やっている。
あんなに苦しめられた場所で母もまさか自分がそこを掃除するとは夢にも
思わなかっただろう。人生は不思議だ。

ちなみに、パチンコ屋さんで働くにあたって自分の店で遊戯をしないこと!
が契約書に盛り込まれている。だから、母はパチンコへいくことはできない。
なんて、素晴らしいのだ。やるなパチンコ屋。

パチンコに苦しめられたけれど、最後にやっと取り返せたような、
人生は因果応報。めぐりめぐって、パチンコの神様が母をギャンブル依存から
離れるきっかけを与えてくれた。